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元素の誕生

ビッグバンと元素の誕生

ビッグバンとほぼ同時にクォークが誕生した。その後温度がおよそ1兆Kにまで冷えると、飛び交っていた3つのクォークが引き合い、陽子や中性子が誕生した。陽子の誕生は水素の原子核の誕生ともいえる。ビッグバンから3分ほど経つと、宇宙の温度はおよそ10億Kとなり、陽子や中性子が衝突、融合して水素からリチウムまでの軽い元素が作られた。ビッグバンから20分ほど経つと、温度の低下により、核反応は進行しなくなった。ビッグバンではリチウムまでの原子核が誕生したのである。

ビッグバンから約38万年後には宇宙の温度が約3000Kまで下がり、原子核に電子がとらえられるようになる。このようにして原子が誕生した。

 

恒星と元素の誕生

ビッグバンからおよそ4億年経つと、水素などが集まることで恒星が誕生した。太陽と同程度の大きさの恒星は、水素の核融合によってヘリウム原子核を合成する。水素を使い切ると、重力により中心部が高温、高密度となり、ヘリウムを核融合に使うようになる。そして、比較的安定な酸素の原子核までが合成される。このとき恒星の外層は膨張し、赤色巨星となっている。また、太陽の10倍以上の大きさの恒星では、より大きな重力によって、非常に安定な鉄の原子核までが合成される。

 

重い元素の誕生

金やウランなどの重い元素は、超新星爆発や中性子星同士の衝突によって誕生したと考えられてる。質量の大きい恒星では、その寿命の最後に大爆発を起こす。これが超新星爆発であり、自身の重力により崩壊したときに起こる爆発である。