1904年のノーベル化学賞は、空気中の貴ガス元素の発見と周期律上での位置の確定により、William Ramsay が受賞した。
ラムゼー(William Ramsay)
1852.10.2~1916.7.23
イギリスの化学者
初めはピリジン誘導体など有機化学を研究していたが、1876年ごろからしだいに物理化学研究へ転じた。1886年にはS. young とともに圧力と液体の融点に関する規則(ラムゼー-ヤングの規則)を発表、1893年にはJ. Shields とともに液体の表面張力と温度の関係を表す式(ラムゼー-シールズの式)を発表した。1894年にはL. Rayleigh とともに空気中からアルゴンを分離し、これが単原子分子であることを明らかにした。1895年にはウラン鉱石を加熱して得られた気体からヘリウムを発見。1898年にはM. W. Travers とともに液体空気からネオン、クリプトン、キセノンを分離、周期表に0族を加えた。彼はラドンの研究にも携わっており、ラドンの命名にも関与した。彼はHe, Ne, Ar, Kr, Xe の発見をし、Ne, Ar, Kr, Xe, Rn の命名に関わった。