プルトニウム(Plutonium)
原子番号 94
m.p. 639.5℃ b.p. 3231.0℃
密度 19.84(g/cm3)
単体は銀白色の金属。アクチノイド。1940年にアメリカのカリフォルニア大学バークリー研究所のチームが、ウラン238に重水素を衝突させることにより質量数238の94番元素を得た。ウラン鉱物中に微量含まれるが、原子炉ではウラン238からプルトニウム239が多量に生成される。周期表で2つ前のウランが天王星(Uranus)、1つ前のネプツニウムが海王星(Neptune)にちなんで命名されていることから、それらの外側を運行する冥王星(Pluto)にちなんで命名された。希硫酸に溶けるが、濃硫酸には溶けない。プルトニウム239は中性子を吸収して核分裂を起こすため、核燃料として利用される。また、原子爆弾の材料としても使われ、長崎に投下された原子爆弾(Fat Man)はプルトニウム239を用いたものである。プルトニウム238は原子力電池のα線源として利用される。