イッテルビウム(ytterbium)
原子番号 70 原子量 173.04
m.p. 824℃ b.p. 1193℃
密度 6.965(g/cm3)
単体は灰色の金属。ランタノイド。1878年にスイスの化学者J. C. G. de Marignacがスウェーデンのイッテルビー(Ytterby)で採取された鉱石から発見した。元素名は採石地Ytterbyにちなむ。水とは徐々に、酸とは速やかに水素を発生しながら溶ける。また、液体のアンモニアに溶けて青色溶液となる。YAGレーザーの添加材料として利用される。その他に、合金での微量添加物、ガラスの着色剤(黄緑色)、γ線を利用した非破壊検査装置、光格子時計などに利用される。光格子時計はストロンチウム原子を用いたものでの研究が先行しているが、イッテルビウム原子を用いればさらに精度が向上するとされる。その精度は、137億年動かし続けても誤差は1秒以下というほどである。