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ホルミウム Ho

ホルミウム(holmium)

原子番号 67   原子量 164.93032

m.p. 1474℃   b.p. 2695℃

密度 8.795(g/cm3)

 

単体は銀白色の金属。ランタノイド。1879年にスウェーデンの化学者・地質学者P. T. Cleveが粗エルビウム酸化物から発見した。元素名はCleveの故郷であるストックホルムの古名ホルミア(Holmia)にちなむ。スイスの化学者であるM. DelafontaineとJ. -L. Soretが1878年に発見したものが、ホルミウムと同一であったことが後に分かった。空気中で表面が酸化され、高温では燃焼して酸化物Ho2O3となる。水とは徐々に、酸とは速やかに反応して水素を発生する。医療では結石の砕石、前立腺切除などでホルミウムヤグレーザーが用いられる。このレーザー光の波長は水に吸収されやすく、組織到達深度はわずか0.4mmほどであり、患部の損傷がおさえられる。この他には、分光光度計の調整に使うフィルムやガラスの着色剤(淡黄色)として利用される。