ジスプロシウム(dysprosium)
原子番号 66 原子量 162.500
m.p. 1412℃ b.p. 2562℃
密度 8.550(g/cm3)
単体は銀白色の金属。ランタノイド。1886年にフランスの化学者P.-E. de Boisbaudranが発見した。元素名はギリシア語で「得難い」という意味の"dysprositos"にちなむ。空気中で表面が酸化され、高温では酸化物Dy2O3となる。水とは徐々に、酸とは速やかに反応して水素を発生する。中性子吸収断面積が比較的大きく、原子炉の制御棒に用いられる。光磁気ディスク、避難灯などでの蓄光の蛍光塗料への添加にも利用される。また、ネオジム磁石に添加することで、熱による減磁を防ぐ。ヨウ化物や臭化物は高輝度放電ランプで赤色領域のスペクトル線を出すために用いられる。