ネオジム(neodymium)
原子番号 60 原子量 144.24
m.p. 1021℃ b.p. 3068℃
密度 7.007(g/cm3)
単体は銀白色の金属。ランタノイド。1885年にオーストリアの化学者C. A. von Welsbachがジジムから発見した。元素名はギリシア語で「新しい」という意味の"neos"とジジムを合わせたものである。空気中で酸化され、高温では燃焼してNd2O3となる。水とは徐々に、酸とは速やかに反応して水素を発生する。レーザー装置の発光中心、ガラスの着色剤(紫色)、ライターなどでの発火合金の材料などとして利用される。この他、ネオジム磁石は非常に強い永久磁石として知られる。
ネオジム磁石
ネオジム、鉄、ホウ素などを成分としている強力な永久磁石で、市販されている永久磁石の中では最も強い磁石である。1982年に日本の佐川眞人らによって発明された。錆びやすいため、表面にニッケルメッキなどを施す。また、温度に対する磁力の変化が大きく、高温では使用に向かない。モーターなどの回転機器や、スピーカー、イヤホンなどで利用され、小型化に貢献した。