ポロニウム(polonium)
原子番号 84
m.p. 254℃ b.p. 962℃
密度 9.32(g/cm3)
単体は銀白色の金属。1898年にキュリー夫妻がウラン鉱石から発見した。元素名はM. Curieの母国ポーランドにちなむ。単位質量当たりの放射能が強く、放射されるα線はウランの100億倍にも及ぶ。ビスマスの原子炉内中性子照射により、比較的多く手に入る。2006年11月にイタリアでロシアの元情報将校が不審死をとげた事件の際、210Poが検出されたとして話題になった。210Poはα線源として原子力電池に用いられ、月面探査機Luna21号などにも採用された。また、放射されるα線は正の電荷を帯びているため、静電気除去ブラシなどにも利用される。