ルビジウム(rubidium)
原子番号 37 原子量 85.4678
m.p. 39.31℃ b.p. 688℃
密度 1.532(g/cm3)
単体は銀白色のやわらかい金属。アルカリ金属。1861年にドイツのR. W. BunsenとG. R. Kirchhoffが、紅雲母を処理して得た試料から、分光分析により発見した。分光分析の際に現れる発光スペクトルが深赤色であったことから、ラテン語で「深赤色」を表す"rubidus"が元素名の由来となっている。
化学的性質はカリウムに似るが、より反応性は高い。常温の空気中で酸化され、高温では超酸化物RbO2を生じる。水やアルコールとも激しく反応する。天然には紅雲母などに少量含まれる。炎色反応は紅紫色である。光電池の製造やルビジウム原子時計(誤差は1年で0.1秒程度)に利用される。また、87Rbは半減期が4.75×1010年、β崩壊により87Srとなるので、およそ107年より古い岩石などの年代測定に利用される(ルビジウム-ストロンチウム年代測定法)。この年代測定により、地球の誕生が今から約46億年前であるということが算出された。