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塩素 Cl

塩素(chlorine)

原子番号 17   原子量 35.453

m.p. -101.0℃   b.p. -33.97℃

密度 3.214(g/L)

 

単体は黄緑色で刺激臭のある気体。ハロゲン。1774年にスウェーデンのK. Scheeleが、二酸化マンガンに塩酸を加えると黄緑色の気体が発生することを発見した。1810年にはイギリスのH. Davyがこれを新元素だと確認している。元素名はギリシア語で「黄緑色」を表す"chloros"に由来する。最初に発見されたハロゲンである。

 

天然には岩塩NaClとして多量に存在。海水中にも多く含まれる。工業的には食塩水の電気分解により得る。反応性は高い。水に少し溶ける。水溶液は塩素水とよばれ、HClとHClOが含まれる。次亜塩素酸HClOは酸化力を持つため、漂白作用や殺菌作用を示す。生体には必須の元素である。酸化剤や漂白剤、殺菌剤、プラスチック合成など様々な用途がある。