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硫黄 S

硫黄(sulfur)

原子番号 16   原子量 32.065

m.p. 112.8℃(α)、119.0℃(β)

b.p. 444.674℃(β)

密度 2.07(α)、1.957(β)(g/cm3)

 

全元素で最も多くの同素体が存在するが、常温で安定なのはα硫黄(斜方硫黄)。この他に、β硫黄(単斜硫黄)やゴム状硫黄などがある。古くから単体が知られていた元素の一つ。元素名はラテン語で「硫黄」を表す"sulpur"からきている。この"sulpur"は、サンスクリット語で「火のもと」を表す"sulvere"から生じたものである。天然には単体、硫化物などとして存在している。生体必須元素の一つで、メチオニンなどに含まれる。α硫黄やβ硫黄はS8の環状分子からなる。空気中で青い炎をあげて燃え、二酸化硫黄SO2を生じる。硫酸や二硫化炭素の製造に用いられることが多い。医薬品やマッチ、火薬、ゴムの加硫などで利用される。