窒素(nitrogen)
原子番号 7 原子量 14.0067
m.p. -209.86℃
b.p. -195.8℃
密度 1.2506(g/L)
単体は無色無臭の気体。1772年、イギリスのD. Rutherfordが、炭素化合物を燃焼した後に残った気体から二酸化炭素を取り除くことで単離した。元素名はギリシア語で「硝石」を表す"nitre"と「生じる」という意味の"genes"からきている。
大気中に約78.08%含まれる。工業的には液体空気の分留によって得る。室温では不活性。高温では多くの元素と直接反応する。酸化数は-3、+1~+5と様々である。アンモニアの合成原料として重要。生物にとって重要な元素で、アミノ酸などを構成する元素である。肥料の三要素の一つでもある。不活性であることを利用して、食品などで酸化防止用封入ガスとして用いられる。液体窒素として冷媒に用いられることが多い。窒素酸化物NOxは酸性雨や光化学スモッグなどをもたらす大気汚染物質として知られる。
一酸化窒素 NO
無色の気体。融点-163.6℃、沸点-151.7℃。水に難溶。工業的にはアンモニアを約400℃で空気酸化(白金触媒)して得る。酸素により酸化されて二酸化窒素NO2となる。COは血管の拡張作用をもち、狭心症の薬でも利用される。
二酸化窒素 NO2
赤褐色の気体。刺激性、有毒。融点-9.3℃、沸点21.3℃。不対電子を持つ常磁性気体。水に溶けて亜硝酸HNO2と硝酸HNO3を生じる。気相、液相中では四酸化二窒素との平衡混合物として存在。