ジルコニウム(zirconium)
原子番号 40 原子量 91.224
m.p. 1852℃ b.p. 4377℃
密度 6.506(g/cm3)
単体は銀白色の固体。1789年、ドイツのM. H. Klaprothがセイロン島で得られた鉱石ジルコンから酸化物として分離した。元素名は鉱石名のジルコン(zircon)からきている。
天然には、ジルコンZrSiO4やバッデレイ石ZrO2などとして産出する。空気中では酸化被膜を生じ、耐食性に優れる。粉末は常温でも発火する。酸化数は+2、+4をとることが多い。8配位の錯体をつくりやすい。熱中性子の吸収断面積が天然金属元素中最小であるため、原子炉材料として重要。酸化ジルコニウム(Ⅳ)ZrO2はジルコニアと呼ばれ、ファインセラミックスの材料や白色顔料、人造ダイヤモンド(キュービックジルコニア)などとして利用される。