パラジウム(palladium)
原子番号 46 原子量 106.42
m.p. 1552℃ b.p. 3140℃
密度 12.02(g/cm3)
単体は銀白色の固体。1803年、イギリスのW. H. Wollastonが白金鉱中から発見した。前年の1802年にドイツの天文学者H. M. Olbersが小惑星パラスPallasを発見しており、これを記念してパラジウムと命名された。
天然には硫化物などとして産出する。展性・延性に富む。加熱すると酸化物PdOを生じるが、900℃以上では再び金属単体が遊離する。水素吸蔵能力が高く、微粉末では体積で900倍以上の水素を吸蔵できる。水素を他の気体と分離する際に利用される。水素化や脱水素化、排気ガス浄化における触媒としての利用も多い。白金よりも安価で軽いことから、白金の代用となり、各種合金として電気接点、歯科材料、装飾品などで利用される。