ガリウム Ga

ガリウム(gallium)

原子番号 31   原子量 69.723

m.p. 29.7646℃   b.p. 2204℃

密度 5.907(g/cm3)

 

単体は銀白色の固体。1869年にD. I. Mendeleevがこの元素の存在をエカアルミニウムとして予測。1875年、フランスのP. E. Lecoq de Boisbaudranが閃亜鉛鉱の発光スペクトルを観察した際にこの元素による紫色の輝線スペクトルを発見した。元素名は発見者の祖国であるフランスのラテン語名"Gallia"にちなむ。

 

化学的性質はアルミニウムに似る。アルミナ生成の際の副産物として得られる。空気中では安定だが、高温ではGa2O3となる。酸化数は+3が安定。水と同様に、固体の方が液体よりも体積が大きい。やわらかい金属で、水銀に次いで融点が低い金属でもある。融点が低く、液体である温度範囲が広いことから、高温用温度計に利用される。窒化ガリウムGaNは青色発光ダイオードに利用される。また、ヒ化ガリウムGaAsは赤色・赤外光の発光ダイオードや半導体レーザーで利用される。