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ゲルマニウム Ge

ゲルマニウム(germanium)

原子番号 32   原子量 72.64

m.p. 937.4℃   b.p. 2830℃

密度 5.323(g/cm3)

 

単体は灰白色の固体。ロシアのD. I. Mendeleevがエカケイ素として存在を予測。1886年、ドイツの化学者C. A. Winklerがこの元素を発見した。元素名は発見者の祖国ドイツの古名Germaniaにちなむ。

 

単体は亜鉛や銅鉱石の精錬の際に副産物として得られる。ダイヤモンド型構造を持つ典型的な半導体。空気中では酸化しない。高温では酸化してGeO2となる。濃硝酸、熱濃硫酸、王水、アルカリ溶液に可溶。酸化数は+2、+4をとることが多い。ダイオードやトランジスタ、赤外線透過ガラス、歯科用合金、熱電対、抵抗温度計などで利用される。1970年代にはゲルマニウムが健康に良いとしてブームになったが、科学的な根拠はないとされる。