ケイ素(silicon)
原子番号 14 原子量 28.0855
m.p. 1410℃ b.p. 2355℃
密度 2.3296(g/cm3)
漢字では珪素(硅素)と表記される。シリコンともよばれる。単体は灰色の固体。石英やガラスは古くから知られていた。単体が得られたのは1824年。スウェーデンのJ. J. Berzeliusがフッ化ケイ素をカリウムで還元することによって単体を得た。元素名はラテン語で「火打石」を意味する"silex"に由来する。これは、火打石として用いられた鉱石がケイ素を含んでいたことによるものである。
天然には石英SiO2など様々な鉱石に含まれる。地殻中に多く含まれる元素で、存在量は酸素に次いで多い。ダイヤモンド型構造で、代表的な半導体。酸化数は+4をとることが多い。常温ではきわめて安定だが、フッ素とは反応する。また、高温では酸素や窒素、塩素などと反応する。トランジスタやダイオード、太陽電池、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、ガラス、セラミックスなどに利用される。